再振替仕訳(日商簿記ネット試験3級対策)

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今回は不思議な不思議な「再振替仕訳」についてみていきたいと思います。
再振替仕訳とは、決算日に行った仕訳(決算整理仕訳)を、その翌日に反対仕訳を行って前日に行った決算整理仕訳を取り消す仕訳(作業)をいいます。翌日に取り消すなら仕訳しなくてもいいのでは?と思いますよね。ごもっともです。

再振替仕訳

決算は帳簿上の時をいったん止めて締めを行う作業(利益の計算など)をいいます。そして、今年の帳簿の結果を来年の帳簿にデータを引き継ぐ作業でもあります。最近ではスケジュール管理をスマートホンで行う方が増えてきたと思いますが、スマートホンがない時代は手帳を使って手書きで行っていました。その際は、年越しの際に今年度の手帳のデータ(住所録など)を新しい年度の手帳に書き写す作業が必要でした。そして、その作業こそが再振替仕訳なのです。再振替仕訳を行わないとデータの引継ぎができないというとても大切な作業なのです。

決算整理仕訳

日商簿記ネット試験3級の出題範囲の中には決算整理事項が7つ挙げられています。①現金過不足、②貯蔵品、③当座借越、④売上原価、⑤貸倒れ、⑥減価償却および⑦収益・費用の見越・繰延のうち、再振替仕訳が必要なのは②貯蔵品、③当座借越および⑦収益・費用の見越・繰延になります。

当座借越

決算時の処理
当座借越とは、当座借越契約にもとづいておこなわれる銀行借入をいいます。当座預金が貸方残高(マイナス)のときは当座預金勘定から当座借越勘定に振り替えます。

決算日の翌日の処理(再振替仕訳)
当座借越は、次に当座預金に入金されたときに返済されます。よって決算仕訳の反対仕訳を行って元に戻しておく必要があります。

まとめ

再振替仕訳は、当年度の帳簿のデータを来年度の帳簿へのデータの引継ぎのために行うとっても大切な仕訳です。貯蔵品と収益・費用の見越・繰延についても考えてみてください!